歯科業界の現状

歯科業界の現状

 あざみ野、たまプラーザ近郊の歯医者、 あざみ野フォレスト歯科院長の石山です。シルバーウィークに突入し、私も久々の連休ということで少しゆっくりとしたいと考えています。

  開院して約三週間ほどですが、今回は現状の歯科業界について書いてみます。皆さんご存知の通り、今やどこにも歯科医院はたくさんあります。あざみ野やたまプラーザ周辺も例外ではなく、歯科医院がおおよそ40軒はあるでしょう(もっとあるかもしれません)。

  現在の歯科医療において、当然なことですが、適切な治療を提供出来ることが最低条件であり、治療設備などのハード面、さらにはコミュニケーション能力、現場の雰囲気などのソフト面での充実、向上も図る必要があります。よって、ハード、ソフト面の教育及び学習が歯科医療サービス向上のポイントの一つと言えます。

  現在、約10万人いる日本の歯科医師の約85%は開業医として歯科医院を経営しています。あるいは、開業医において勤務医として働いています。よって、日本の歯科医療のスタンダードは開業医で行われており、大学における歯学部は開業医で通用する人材育成をする必要があるでしょう。しかし、歯学部における6年制の教育のみで歯科医師として通用するレベルに達することは困難であり、実践レベルでの歯科治療技術の習得は、歯学部卒業後に歯学部付属病院や開業医で行われています。

  現在の大学における歯科の教育は、様々な問題を抱えていると私は考えています。

  まず、歯科医師には、入れ歯や銀歯などを製作する歯科技工士や口腔内クリーニングや口腔内衛生指導を行う歯科衛生士などと連携を取りながら適切な品質の治療を患者に提供していくことが求められています。しかし、歯学部における教育では、実際の治療とは関連性の低い知識の学習や、歯科技工士の領域である入れ歯や銀歯の作製などに教育時間を割きすぎているのが現状です。その結果、治療の術者という立場から歯科技工士や歯科衛生士などと連携をとり、チーム診療を行えるような教育が不十分です。

  また、日本の歯科大学は、医療における一診療科でありながら講座・診療科を細分化しすぎたため過大規模となっています。学生に対する教育は講座・診療科に連動しており、歯の削り方、入れ歯の作り方といった具合に個別に教育されており、異なる治療の連続性や関連性に焦点を当てた教育が不十分です。しかし、良質な歯科治療とは、良好な口腔内を作り上げ、その状態を永続させることです。あるいは、虫歯や歯周病から患者の口腔を守っていくことです。歯学部は多数ある講座・診療科の統廃合を行い、組織体系をスリム化し、その結果として、より効果的な教育が可能となるでしょう。しかし、実際は職員のポストなどの問題で改革は先送りされ続けている感があります。

  さらに、歯科医師・歯科医院が飽和状態である現代の歯科の市場では、治療における治療、技術のみで成功することは困難になりつつあります。歯科医師として開業し、成功していくためには知識、技術のみならず経営者としてのマーケティング能力や従業員をまとめる管理者としてのマネージメント能力も求められてきています。しかし、大学においては、そういった観点からの教育がほとんどありません。

  つまり、大学における歯科教育に限界がある以上、大学卒業後の新人歯科医師に対する教育の質を高めることが歯科医療の質の確保、向上に必要不可欠かと思います。

  幸いにも私は大学卒業後、師弟や教育環境に恵まれて、開業に至ることがができました。もちろん開業がゴールではなく、今後私自身のさらなる努力と研鑽が必要です。以上、長文でしたが、連休明けも頑張ってまいりますので、よろしくお願いいたします。

 



 



 

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